にじままなーさりー

2人の子どもを育てる保育士のさかすの子育て記録。保育園の事、絵本の事、おもちゃの事を発信します。

保育園の運営母体による違いはある?保活の時に気になった運営母体による違い

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保育園を運営している母体は様々なものがあるのを知っていますか?

保育園を見学していて気付いたのが、運営母体によって共通している部分が多いという事。

特に株式会社が運営している保育園の場合、規模の大きさによっては少し気になる事も。

子どもを預ける場所だから、より良いところを選びたい!

運営母体の違いで何が変わってくるのか、気を付けた方が良い事があるのか、働いている目線から見た事をお話しします。

 

保育園の運営母体の違い:公立と私立

保育園の運営母体の違いで、一番大きな違いは公立と私立。

認可保育園=私立と思われる人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

公立保育園は自治体(区や市)、私立保育園はそれ以外が運営している保育園です。

公立保育園

公立の保育園は各自治体が運営している保育園。小学校と一緒で県立・市立のように自治体が運営しています。

公立保育園の場合働いている人はすべて公務員の保育士。

そして運営の仕方もその市内であればほぼ同じです。

公立保育園は一時保育や障がい児保育、子育て支援や園庭解放など地域に向けたサービスを行っているのが特徴なので、保育園に通う前に利用してみるのもいいですね。

私立保育園

公立保育園以外の保育園はほぼ私立の保育園になります。

認可保育園も、無認可保育園も、東京都認証保育園といった保育園もすべて私立です。

私立保育園の場合運営母体が様々で、保育園の方針や内容もその保育園によって違います。

保育園の運営母体の違い

私立保育園の運営母体は大まかに分けると

  • 社会福祉法人
  • 株式会社
  • NPO法人
  • 宗教法人
  • 個人経営

の5つに分けられます。

社会福祉法人

社会福祉法人とは


社会福祉法に基づき,社会福祉事業を行なうことを目的として設立された中間法人(特別法人)。所轄は都道府県知事か,事業が二つ以上の都道府県にまたがる場合は厚生労働省。行政からの委託を受けてサービスを提供する措置委託制度のもと,老人福祉施設,老人保健施設,障害者施設,児童福祉施設といった社会福祉施設の経営などを行なう。社会福祉事業に支障がないかぎり,公益事業や営利事業(→営利法人)を行なうことができるため,自主的な経営基盤の強化,提供する福祉サービスの質の向上,事業経営の透明性の確保が強く求められる一方で,税制上の優遇措置が受けられる。

社会福祉事業を行っているだけあって、系列に老人ホームや介護施設を持っている場合が多く、敬老の日などにあわせて子どもが訪問に行くことも多いです。

各園によって特色は違いますが、いい意味でも悪い意味でも昔からの保育を大切にしている事が多いです。

株式会社

保育園の株式会社参入が多くなり、都市部の場合、新設される保育園の半数以上が株式会社が運営する保育園になっています。

株式会社の保育園と聞くと「子どもを商品として考えている」という印象があるようですが、そこまで露骨な事はありません。

英語教育やダンスといったカリキュラムを整えているところが多かったり、夕食や朝食サービスといったサービスを行う保育園もあります。

NPO法人

NPO法人の保育園も昔からある保育園に多い印象です。

 

‘NPO’は、‘Nonprofit Organization’の略で、直訳すると「非営利組織」となりますが、意味を正確に伝えるためには、「民間非営利組織」と訳すのがよいでしょう。
「民間」とは「政府の支配に属さないこと」
「非営利」とは、利益を上げてはいけないという意味ではなく、「利益があがっても構成員に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てること」
「組織」とは、「社会に対して責任ある体制で継続的に存在する人の集まり」
と説明できます。

利益を得て配当することを目的とする組織である企業に対し、NPOは社会的な使命を達成することを目的にした組織であるといえます。なお、日本NPOセンターでは、その支援の対象とするNPOを「医療・福祉・環境・文化・芸術・スポーツ・まちづくり・国際協力・交流・人権・平和など、あらゆる分野の市民活動団体等の民間非営利組織で、民間の立場で活動するものであれば、法人格の有無や種類を問わない」と定めています

NPO法人の保育園は元をたどると、保育園を必要とする母親が設立したというところが多いです。

保育内容などは社会福祉法人の保育園と似ています。

宗教法人

キリスト教や仏教といった宗教の教えを大切にし、保育に取り入れているのが宗教法人が運営する保育園。

キリスト教系列の場合、毎日の礼拝があったり、クリスマスの発表会を大切にしていたりします。仏教園の場合座禅や花祭りといった仏教の教えを行事に組み込むことも。

入るために保護者もその宗教に入信しなければならないとかそういうことは一切なく、子どもにも無理強いされることはほとんどありません。

個人経営

そのままの意味で個人で経営している保育園。

最近はほとんど見ることがなくなりました。

運営母体が違う事によってメリットはあるの?

運営母体が違う事によって特に差はありません。

目に見える極端な違いは、宗教法人が運営している保育園だと宗教に合わせたが幼児やカリキュラムが組まれていることくらいで、他はあまり変わらないことが多いです。

実際に株式会社の保育園も社会福祉法人の保育園も務めたことがありますが、どちらも子どもを第一に考えて保育をしています。

株式会社の保育園で気にしたいこと

株式会社の保育園に多いのが系列の保育園が多く、異動が多いという事

新年度になったら先生が違う園に行ってしまった!なんていう事が多いです。

そして、保育園の数が多いと人材の確保が大変になり、保育士の人数がカツカツだったり、園長が保育経験が無かったり、子育て経験が無いという場合も多いです。

社会福祉法人の園でも系列で保育園をもっている場合移動はありますが、株式会社の方が移動は多いように感じます。

また、規模が大きい株式会社で都道府県にまたがって複数の保育園を運営している場合、保育の内容を統一するために、活動の内容を制限している事があります。

気になったらまずは見学をしてみよう

保育園は運営母体によって考え方が全く異なってきます。

基本的には保育の内容は保育所保育指針と呼ばれている保育指針があるので、大きく違いはないですが、英語教室や体操教室といった活動は園によってかなり違ってきます。

気になった保育園は見学に行ってみて、自分に合った保育園を見つけられると良いですね。

 保育見学はこちらでも紹介しています。

www.dondon-kosodate.net